真冬の稚内にふらっと出かけた一泊旅行の旅ログです。特急の割引や路線バス、オススメ宿の情報などを紹介! 往路は特急サロベツ、帰りは路線バスの天北宗谷岬線を利用したユニークなルートで音威子府まで戻ります。
回答:ちょっと散歩に…(笑)
「冬の稚内を歩いてみたい」がモチベーションでした。付け加えると特急サロベツ(特急宗谷)や、最近まで長距離バス路線で有名だった天北宗谷岬線にも一度乗ってみたかったので、この機会に全部叶えようと思い立って計画しました。
そのため、今回観光らしいアクティビティは特にありません(笑) 特急サロベツの車内や割引特急券の話、路線バスでの移動、オススメ宿の情報などを中心にご紹介します。
特急宗谷とサロベツは、始発駅が札幌か旭川かの違いだけで同じ車両を使用しているため、基本的にどちらも編成は同じです。1号車の半室がグリーン車、1号車の残りと2,3号車が指定席、4号車が自由席です。
名寄前後が混雑のピークでしたが、私の乗っていた号車は窓側がすべて埋まる程度でした。今回は半額の割引特急券(えきねっとトクだ値)にて普通車指定席を利用しました。なお、特急券の割引については後でまとめています。
座席はこんな感じで、よくある在来線特急の座席そのものでした。普通席にコンセントはないため、モバイルバッテリーなどがあった方が安心です。
旭川から稚内までは所定でも4時間近く乗るため、また乗る機会を作ったときは、9席だけのグリーン席も利用してみたいものです。
車内の全景はこんな感じです。
真冬に利用しましたが車内は暖房は十分に効いているため、寒いと感じることはありません。
この列車は雄大な大地のど真ん中を走行するため、周りには動物が沢山います。特に夕方以降は動物の活動が活発になるため、最早サファリの真ん中を列車が走っているような状態です(笑)。音威子府を過ぎた16時過ぎごろからは、多い時は数分に1回のペースで非常ブレーキがかかっていました。
避けられているうちはいいのですが…1度はシカと衝突し、1度はケガをしたワシが線路内にいるとかで車両点検がありました。積雪時は線路わきに雪の土手ができているため動物の逃げ道がないこともあり…動物も乗務員の方も大変そうです。
結果としては40分ほど遅れ、4時間半ほどの乗車で稚内に到着しました。
「日本最北端の駅、終点稚内駅に到着です」とのアナウンスは沁みますね。
実は稚内には夏にドライブで訪れたことがありましたが、雪に覆われた駅は少し幻想的にも見えました。ただ、今年は暖冬で雪は少ないようですね。
今回の旅行では、札幌~旭川で特急ライラック15号を利用し、旭川~稚内ではサロベツ1号を利用しました。この列車は旭川駅で対面かつ10分接続で乗り換えられて便利なため、札幌~稚内でルート検索した際にはよく出てくる列車です。
今回利用した「えきねっとトクだ値」は、JR東日本のネット予約サービス限定の割引切符で、前日までの事前購入&席数限定ですがライラックは45%引き、サロベツは半額になるためかなりお得です。ただ、切符の取り方に少しクセがあり、それぞれの列車を別々に検索して予約しないと割引切符が表示されないようです。
具体的には、札幌から稚内へ向かう際には、えきねっとのルート検索にも札幌発 稚内着と入れてしまいそうですが、すると同じ列車でも通しの無割引の切符だけが表示されました。そのため、少し手間ですが、まずは札幌~旭川で検索しライラックをトクだ値で予約し、改めて旭川~稚内で検索してサロベツををトクだ値で予約する必要がありそうです。一方で、札幌を朝に出る稚内行きの特急宗谷に乗る場合は札幌発 稚内着で良いため…ややこしいですね。
※2024年3月16日以降は切符の名称が「特急トクだ値1」に変更されます。
稚内駅前のバスターミナルを歩いていると、ノシャップへ向かうバスが1時間に2本程度あることを見つけたので、すっかり夜でしたが思い付きでノシャップ岬の方まで行くことにしました。
バスに乗って10分ほどで到着したノシャップバス停はこちらです。
(わかっていましたが)何もありません…
(わかっていましたが)真っ暗です…
ここから歩いて7分ほどでノシャップ岬ですが、とてもじゃないですが怖くて行けたものではないので、そのまま帰りのバスを待つことに。
ちなみに、夏に訪れたときの写真ですが、晴れた昼はとても景色がいいところです。
バスを待っていたら大きなエゾシカが道を歩いていきました。さすが北の大地です。
稚内では、歩いて5分弱の場所にある「ドーミーイン稚内」に宿泊しました。ここは、屋上に大浴場&展望露天風呂があり、食事も充実しているためおススメのホテルです。
ノシャップで冷えた体を温泉でほぐします。6時間ほど列車に乗っていたのでさすがに疲れました…。
風呂でホカホカになった後は、食堂で夜食をいただきます。ドーミーインでは夜になると、名物の「夜鳴きそば」を無料でいただくことができます。
(写りこんでいるソバとあまりに合わない飲み物は風呂上りに飲んだ空き缶です…)
その後、駅の中にあるセコマで買ったHot chefのおつまみとお酒を飲みながら、1日目は終了です。
朝食も豪華で、なんと海鮮丼をビュッフェ形式で作ることができます!
昨夜なんだかんだで食べ過ぎてしまったため控え目になりましたが、今回の旅の贅沢ポイントです。
海鮮丼セットに限らず、もちろん汁物やサラダやそのほかのおかずも充実しています。
▲海鮮丼セット。魚もいくらもかけ放題です。
▲焼き魚や小鉢などのおかずコーナー
▲サラダやフライなどのコーナー
復路は朝からバスで音威子府へ向けて出発します。駅前のバスターミナルから、宗谷岬や旧JR天北線に沿ってオホーツク海側を走り3時間弱かけて浜頓別までを結ぶ路線バス「天北宗谷岬線」を利用します。この時点では座席は7割程度埋まっていました。
昨年までは音威子府までを結ぶ長大路線でしたが、再編に伴い浜頓別までの運行となりました。
車内は路線バスのそれそのものですが、USB-Aの電源がついていました。
1時間弱の宗谷岬バス停で半分ほどの方が降りました。40分ほどで折り返しが来る良い時間のバスなので、宗谷岬を見るにもちょうどいいバスです。
北海道名物の「○○宅前」のバス停を楽しみながら40分ほど走った鬼志別(おにしべつ)バスターミナルでは15分ほど休憩のため停車します。
車外に出ることもでき、トイレを済ませたり、ターミナル内にある旧天北線の資料館を見たりできます。駅名標や切符、制服やタブレット閉塞器まであって鉄分濃いめです。
ここからさらに1時間ほど走り、終点の浜頓別バスターミナル(道の駅)に到着します。
浜頓別からは、昨年10月から運航している事前予約制のデマンド交通で移動します。
ダイヤは決まっていますが、前日までに電話予約することで運行される点が路線バスとの違いです。
時間になって到着したのはハイエースで、乗ったのは私と同行者だけでした。地方交通はどこも大変そうだと考えさせられます…。
浜頓別から内陸に向かって1時間半ほどひた走り、音威子府駅に到着します。音威子府ではサロベツ4号の旭川行きと接続する便利なダイヤです。
ここでメインの行程は終了です!
今回、旅の前に準備したことは以下の通りです。