ストーブの上でアテンダントさんがスルメを焼いてくれます

ストーブ列車の乗り方や車内、名物のスルメもご紹介!

青森は津軽鉄道の冬の風物詩「ストーブ列車」の乗り方や車内の過ごし方などをご紹介します!
2024/2/5  2024/5/6

津軽鉄道の冬の風物詩「ストーブ列車」の乗り方や切符の買い方、車内の様子、混雑度や名物のダルマストーブで焼くスルメなどについて、ストーブ列車を利用して知った“実際のトコロ“をご紹介します!

津軽鉄道の「ストーブ列車」とは?
ダルマストーブを備えたレトロ客車でゆく片道小一時間の旅
車内の様子は?
アテンダントさんの軽快な津軽弁に財布の紐も緩む
スルメを買うとストーブで焼いてくれる
ストーブ列車の乗り方
現地で乗車券とストーブ列車券を購入する
全席自由席で予約不可
実際の混雑状況は?
参考:硬券と補充券〜切符の話〜
駅で買うと硬券、車内で買うと補充券
旅の組み立て
一日3往復と本数は多い

津軽鉄道の「ストーブ列車」とは?

ダルマストーブを備えたレトロ客車でゆく片道小一時間の旅

ストーブ列車は、青森の五所川原駅と奥津軽の津軽中里駅を結ぶ津軽鉄道が、冬場(12月~3月)限定で運行している観光列車です。
昭和23年製の旧型客車も利用した超レトロな車内にはダルマ石炭ストーブがあり、車内で買ったスルメをストーブの上で炙って頂けるユニークな体験も。
ストーブの上でアテンダントさんがスルメを焼いてくれます
終点まで乗っても20キロ、40分ほどの短い旅路ですが、非日常をギュッと凝縮して味わえる楽しい列車です。

五所川原ってどこ?
五所川原市は青森の西部、津軽半島の中南部に位置する市です。新青森駅からJRの在来線で1時間ほど、桜で有名な弘前からは1時間弱ほどのアクセスです。関東からは少し遠いところにありますが、新幹線に乗れば比較的アクセスはしやすいです。この他、青森空港まで飛行機で飛ぶという選択肢も。
ちなみに五所川原市は立佞武多(たちねぷた)が有名で、夏のお祭のほか、駅前には立佞武多の館なる観光施設も。

車内の様子は?

車内はボックスシートが車両当たり20ボックス程度、車両当たりの座席定員は80名ほどです。私が乗ったときは2両編成で、1両の半分が団体専用となっていました。
この車両の対角線上に、だるまストーブが2台設置されています。
ストーブ列車車内の全景。対角線にだるまストーブが2つあります。

車内のボックス席はこんな感じです。木枠の窓やスプリングのきいた座席が最高です。
ストーブ列車のボックス席の写真。テーブルもついています。
客車とその時々によって、通路際までの長いテーブルか、窓枠近くの小さいテーブルかの違いはあるようですが、昔ながらのボックスシートである点は共通です。
こちらが短いテーブルのボックス席です。
ストーブ列車のボックス席の写真。こちらはミニテーブルです。

だるまストーブはこちらで、かなり暖かいです。
車内のだるまストーブの写真
石炭をくべるだるまストーブを見る機会自体がほとんどなく、これだけでも貴重な経験ですね。

アテンダントさんの軽快な津軽弁と、車内販売&炙りスルメの話

車内にはアテンダントさんが何人か乗務されていて、観光案内や車内販売、この後ご紹介するスルメの炙りなどをこなされています。軽快な津軽弁(といっても、ちょっと訛っているだけで普通に聞き取れます笑)が、「遠いところに来たな…」という旅情にも一味足してくれます。

列車が動き出すと、さっそくワゴンによる車内販売が始まります。
ストーブ列車の車内販売の写真
何より有名なのは、スルメ(800円)でしょうか。こちらでスルメを買うと、後ほどアテンダントさんが順番にストーブで炙って、さらに食べやすいサイズにちぎってくれるサービス付きです。

ほとんどの方が買われるのでかなりの数で、ストーブもアツアツですが、アテンダントさんは慣れた手つきでどんどんスルメをさばいていきます。早すぎてカメラで撮ったら手元がぶれました。
ストーブの上でアテンダントさんがスルメを焼いてくれます

少しひんやりした冷気を感じる窓際で、スルメとお酒…最高に沁みます。
炙ったスルメと日本酒を並べた写真。沁みます。
その他のお酒や飲料のほか、いつぞやの金爆のライブで少し有名になった(?)「石炭クッキー」なども買うことができます。なお、石炭クッキーに石炭は入っていないそうです(笑)

スルメとお酒でしっぽり楽しんでいると、あっという間に終点の津軽中里です。
終点の津軽中里の近くでは、アテンダントさんが絵を描いたオリジナルのクリアファイルを売り込まれていました。津軽に限らず青森全体の観光地が紹介されているファイル、せっかくなので一枚いかがでしょうか。
また、終点の津軽中里駅では津鉄グッズの販売もありました。私はストーブ列車のピンバッジを1つ。

ストーブ列車の乗り方

現地で乗車券とストーブ列車券を購入する

ストーブ列車には乗車区間の乗車券と、ストーブ列車券が必要です。五所川原から終点の津軽中里までは乗車券が870円、ストーブ列車券は区間によらず1乗車500円で、片道1,370円です
乗車券とストーブ列車券の写真。記念にもなる硬券です。
津鉄の五所川原駅では窓口で購入できます。ちなみに上の写真の背景は、先ほどご紹介した特製ファイルです。なお、フリーパスは使えないようなので、乗車券をお忘れなく。

なお、津軽鉄道の五所川原駅(津軽五所川原駅)はJR五所川原駅の隣にあるため、建屋を間違えないように注意してください。津軽鉄道の駅舎はこちらで、JRの駅舎の左隣に建っています。
津軽鉄道の津軽五所川原駅の外観。レトロな雰囲気が素敵です。

全席自由席で予約不可

津鉄のストーブ列車は有名なこともあって土日を中心に混雑することも多いですが、事前に座席の予約はできません。当日窓口等で切符を買って旅がスタートします。
また、車内は全席自由席で列車当たりの人数制限もありませんので、特に混雑した時は立ち席になる可能性もあります。もちろんストーブ近くの席から埋まっていきますが、特にJRの乗り換え列車が到着するとすぐに座席が埋まるため、4人などまとまった人数でボックスシートを使いたいときは、早めに駅に向かうなど工夫が必要です。
実際の混雑状況と工夫したことは次でご紹介します。

実際の混雑状況は?

私が乗ったとある休日の朝一便では、発車20分ほど前にはストーブ近くの座席が埋まる程度でしたが、青森・弘前からのJRの乗り換え列車到着とともにほとんどの座席が埋まり、若干立ち席の方もいらっしゃいました。
何駅か進んで乗客が減ったとてこんな感じです。
ストーブ列車の車内。座席がほぼ埋まりました。
この時は観光がてら五所川原に前泊し、JRの乗り換え列車の到着前に座席を確保しましたが、昼間の列車に乗る場合でアクセスのよさそうな乗り換え列車がある場合は、例えばその1本前の列車に乗って五所川原を観光しつつ、乗り換え列車の到着前に座席を押さえるなど工夫するとより快適に旅を楽しめるかもしれません。

ただし、ちょうど中間地点当たりの金木駅でかなりの人数が降りられたので、もし五所川原から混雑しても、終点まで乗る場合は半分我慢するか、あえて津軽中里駅からの帰りの便に乗るという手もあると思います(ストーブ列車の前には料金不要の普通の車両が連結されていて、こちらはガラガラです笑)。
混むとはいえ…にぎやかでいいなという程度なので、混雑も含めて楽しめれば!

参考:硬券と補充券〜切符の話〜

駅で買うと硬券、車内で買うと補充券

先ほどは駅の窓口で購入したきっぷをご紹介しましたが、JRからの乗り換えなどで窓口による時間がない時は、車内で車掌さんから購入することもできます。少しニッチな話ですが、車掌さんから購入すると「補充券」タイプの乗車券になります。
車内で購入した補充券の写真

先ほどの窓口で買った切符は「硬券」(厚紙の切符)でどちらも記念になりますので、状況が許せば行きと帰りで切符のタイプを分けてみても面白いかと思います。
ちなみに、窓口の硬券への日付印字は「ダッチングマシン」を現役で使用されていました。すべてに時代を感じる(アテンダントさん曰く、古いものを大事に使う)素敵なひと時でした。
乗車券とストーブ列車券の写真。記念にもなる硬券です。

旅の組み立て

一日3往復と本数は多い

旅の組み立て方ですが、こちらのストーブ列車は1日最大3往復しており、比較的旅の工程には組み込みやすいです。
津軽鉄道の津軽五所川原駅の外観。レトロな雰囲気が素敵です。
参考:ストーブ列車の時刻表は津軽鉄道のウェブサイトで確認できます。

五所川原で一日過ごしてもよいですし、青森や弘前の観光と合わせてもちょうどよいかなと思います。この旅行をしたときは、JRの臨時ストーブ列車と合わせて旅行を計画しました。ぜひこちらの記事もご覧ください。

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※金額等は、2024年冬シーズン時点の情報です。変更される場合がありますので、旅行の際は必ずご自身でもご確認ください!

プロフィール

とっち

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  • 関東在住のIT関係の会社員男
  • 総合旅行業務取扱管理者資格所持
  • 休み、ワーケーション、仕事帰り…隙あらば、ふらっと出かけます
  • 旅の信条は、リーズナブルに快適・満足な旅にすること
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