一筆書ききっぷを活用した東京発や大阪発で北陸や東北等を巡る旅のモデルコースと、指定席券売機やみどりの窓口での切符の買い方、実際の操作画面でスムーズに買うためのポイントをイメージや写真とともに解説します!
この記事では、有名な一筆書ききっぷ旅のモデルコースと、その際の切符の発券例をご紹介します。北陸新幹線の敦賀延伸を反映したルートですので、旅の計画の参考にどうぞ!
なお、一筆書き切符そのもののご紹介や基本ルールは以下の参考記事をご覧ください!
以下では東京や大阪・京都起終点でご紹介していますが、最寄駅などに適宜調整できることもあります。ぜひ路線図とにらめっこしながら計画してみてください!
※実際に発券する際は必ずご自身でもルールなどをご確認の上、間違いのないように購入してください。
京都・大阪発で、金沢・東京を経由して戻るルートです。
①京都(大阪)~(東海道・湖西・北陸線)~敦賀~(北陸新幹線)~東京~(東海道線)~山科
②山科→京都or大阪※
※有効期間1日・途中下車不可の切符のため、乗車日と区間に注意。
①大阪・京都~敦賀:特急サンダーバード
②敦賀~東京:北陸新幹線かがやき・はくたか等
※金沢で途中下車する(=改札外に出る)場合は、敦賀~金沢・金沢~東京で分割し2枚購入(特急券は1乗車に1枚必要な点に注意)。この場合は、大阪・京都〜金沢(敦賀乗換)と、金沢〜東京の2枚の特急券を購入します。
③東京~京都・新大阪:東海道新幹線のぞみ等
※東京~京都・大阪まで乗車券が続いていれば、在来線経由の乗車券でも東海道新幹線に乗車できます。
京都・大阪発で、金沢・富山・飛騨高山(飛騨古川)を経由して戻るルートです。
①京都or大阪~(東海道・湖西・北陸線)~敦賀~(北陸新幹線)~富山~(高山線)~岐阜~(東海道線)~山科
②山科→京都or大阪※
※有効期間1日・途中下車不可の切符のため、乗車日と区間に注意。
①京都or新大阪~敦賀:特急サンダーバード
②敦賀~富山:かがやき・はくたか
※金沢で途中下車する場合は、金沢で分割し、大阪・京都〜金沢(敦賀乗換)と、金沢〜富山の2枚の特急券を購入します。
③富山~飛騨古川or高山:特急ひだ
④飛騨古川or高山~岐阜or京都or大阪:特急ひだ
※高山始発の一部特急のみ、岐阜から先大阪方面へ直通しますが、その他は岐阜で普通列車に乗り換えて米原へ。米原からは新幹線も利用可能ですが、新快速でも十分早いです。
東京発で、京都や大阪、金沢を経由して戻るルートです。
①東京~(東海道線)~山科~(湖西線・北陸線)~敦賀~(北陸新幹線)~東京
②山科→京都or大阪※
③京都or大阪→山科※
※有効期間1日・途中下車不可の切符のため、乗車日と区間に注意。
①東京~京都or新大阪:のぞみ等
②京都or大阪~敦賀:特急サンダーバード
③敦賀~東京:かがやき・はくたか 金沢で途中下車する場合は、敦賀~金沢・金沢~東京で分割(ケース1と同様)
東京発で仙台に向かうルートで、往復新幹線を利用するよりも割安です。
①上野~(常磐線)~仙台~(東北新幹線)~大宮~(東北新幹線)~大宮~(京浜東北線)~西日暮里
※東京都区内発着となるため、上野や東京から(まで)乗り降りも可能(途中下車は不可)
※この区間を土日で利用する場合は、乗車券は「週末パス」というフリーパスを利用する方が安くなります(前日までの購入・お盆などの多客期は使えないなどの制約あり)。
①上野~仙台:特急ひたち(約4.5時間)
②仙台~上野:はやぶさ等
東北地方を秋田まで縦断し、新潟をぐるっと回るスケールの大きめの旅行ですが、秋田の新幹線往復よりは安いです。羽越線は鶴岡やあつみ温泉で途中下車しても面白いです。また、JR東日本管内完結なので、切符①に対して株主優待券を使用するとかなりお得になります。
①東京~(東北・秋田新幹線)~秋田~(羽越線・白新線)~新潟~(上越新幹線)~大宮
②大宮~東京※
※有効期間1日・途中下車不可の切符のため、乗車日と区間に注意。
①東京~秋田:東北・秋田新幹線こまち(仙台や盛岡で途中下車する場合は適宜特急券を分割して購入)
②秋田~新潟:特急いなほ(グリーン車の座席がかなり快適)
③新潟~東京:上越新幹線とき
先ほどよりもさらにスケールが大きく青森まで東北を縦断し、日本海を巡って戻るコースです。先ほど同様にあつみ温泉や鶴岡に加え、リゾートしらかみや海里といった人気観光列車を乗り継いだ旅行も可能なことが魅力。同じく、JR東日本管内完結なので、切符①に対して株主優待券を使用するとかなりお得になります。
①東京~(東北新幹線)~新青森~(奥羽線)~川部~(五能線)~東能代~(奥羽線)~秋田~(羽越線・白新線)~新潟~(上越新幹線)~大宮
②大宮~東京※
※有効期間1日・途中下車不可の切符のため、乗車日と区間に注意。
①東京~新青森:東北新幹線はやぶさ(仙台や盛岡で途中下車する場合は適宜特急券を分割して購入)
②新青森~(五能線回り)~秋田:観光列車「リゾートしらかみ」(のどかな自然を満喫できる観光列車。指定席料金だけでリーズナブルなのも魅力)
③秋田~酒田:特急いなほ(グリーン車の座席がかなり快適) 海里に乗らなければ新潟まで1本で行ける
④酒田~新潟:観光列車「海里」(日本海の絶景と美食を楽しむ列車。リゾートしらかみ同様に指定席料金だけで乗れる)
⑤新潟~東京:上越新幹線とき
ここでは、参考(又は笑い話)として、実際に私が旅した変わり種ルートをご紹介します。
以下の記事では九州から北陸までを一筆書き切符で巡った旅ログをご紹介しています。長ーい一筆書き切符の旅を楽しみ方の実際のトコロはこちらもぜひご覧ください。
一筆書き切符は駅の窓口で買うのが一番便利で確実です。
その際は発券したいルートについて、以下の例のように路線と分岐駅を紙に書いて渡すとスムーズに発券してもらえます。モデルコースの場合、乗車券の項で記載した書き方を真似すればOKです。
特急券もまとめて買う場合は、乗車列車も書いておくとスムーズです。大きな駅では切符の申込用紙があるのでそちらに記載するのがオススメです。
大前提として、指定席券売機(みどりの券売機)は、最短路線の切符を発券することは得意な一方、遠回りする経路の発券は苦手です。
ただ、比較的シンプルな方法として、①特急列車を3列車まで乗り継いで完結 ②乗車駅と下車駅が異なる経路の2条件を満たせば券売機でも購入できる場合があります。
以下で具体的な画面を利用して、明日から利用開始の東京→金沢→京都→東京のルートのメインの一筆書き切符(大人1枚)を発券してみます。
エリアや会社によって少しずつ画面は異なりますが、ポイントを押さえれば現地で画面を見て対応できると思います。注意点はそれぞれの項でご紹介しますが、見出しの末尾に★がついているところが要注意です。なお、画面は東京エリアのJR東日本の券売機の写真です。
乗換3回で東京~金沢~京都~東京と戻ってくる必要があるため、具体的には以下の乗継経路を想定して購入します。
「上野→(北陸新幹線)→敦賀 乗換→(特急サンダーバード)→京都 乗換→(東海道新幹線)→品川」
まずは「乗車券」の購入画面を選択し、切符の利用開始日と人数を選択します。
以下、画面の写真はスライドすることで次の画面を表示できます。
目的地まで利用する列車は「特急(新幹線または在来線)等を利用する」を選択します。「普通列車のみ」を選択すると途中で発券できなくなります。
乗車券の開始駅と特急に乗る駅を選択しますが、今回の切符では必ず「上野駅」とします。
このまま発券すると乗車券の開始駅が「東京都区内」発になるため、東京や品川等の都区内の駅からはどこからでも乗車できます(値段も変わりません)。乗車駅と降車駅が一致してしまうと発券できなくなるため、それを回避するための工夫です。
※JR西日本の駅などでは、「その他の駅」を選択できない場合があります。その場合はみどりの窓口で発券する必要があります。
北陸新幹線で金沢方面へ向かうため、「上越・北陸新幹線を利用」を選択します。
北陸新幹線の降車駅は必ず「敦賀」を選択します。
たとえ金沢や富山で途中下車する場合でも、乗り換え3回で東京に戻らなければならないため、まっすぐ東京に帰ってくる乗継経路を選んで発券する必要があります。なお、乗車券は途中下車できるため、金沢などで降りることはできます。
続いて、1回目の乗り換え選択です。敦賀からはサンダーバードに乗り換えて京都駅まで乗車する経路を選択します。
続いて、2回目の乗り換え選択です。京都からは東海道新幹線に乗り換えて品川駅まで乗車し、降車する経路を選択します。
ここまで正しく選択できると、上野~敦賀~京都~品川の経路が提案されるはずです。
※画像は着駅が「東京」となっていますが、別の機会に撮影したためです。ご容赦ください…。
京都駅で途中下車するか否かを問われますが、必ず「途中下車しない」を選択します。「途中下車する」を選択すると山科⇔京都の重複区間の切符が別に必要になり、一筆書き切符が発券ができなくなります。
京都駅で途中下車する場合は、この後に改めて山科⇔京都の切符を発券してください。
最後に「片道乗車券」や発券されるきっぷを確認していざ購入です。
確認画面では冒頭ご紹介した通り「東京都区内→東京都区内」と置き換わっているはずです。