名古屋~大阪を近鉄特急「ひのとり」で快適移動!クラス別の座席、コンセントやWi-Fi事情など車内設備の紹介、車内販売の楽しみ方、新幹線との料金や所要時間の比較や予約方法もご紹介!
「ひのとり」は、大阪難波~名古屋を結ぶ近鉄の特急列車です。「くつろぎのアップグレード」がコンセプトで、新幹線と比較してリーズナブルに快適な座席が利用できたり、カフェスポット、無料ロッカーなど新幹線にはない快適な設備の数々が快適な移動時間を演出してくれます。
この記事では、そんな近鉄特急「ひのとり」の楽しみ方や車内の様子、新幹線との違いや予約方法などの実際のトコロをご紹介します!
ひのとりの座席は、「プレミアムシート」と「レギュラーシート」の2クラス構成です。どちらのクラスも、バックシェル型のシートで気兼ねなくリクライニングできるなど、移動時間を快適に過ごす工夫が盛りだくさんです。以下でクラス別にご紹介します。
先頭と最後部車両がプレミアム車両(シート)です。全体として、座席の雰囲気や前後のピッチは、新幹線でいうとグリーン車よりも上位のグランクラスに近いような雰囲気で、文句なしの快適性でした。
座席配置は1+2列で各車両21席のみのゆったりとした座席配置で、足を伸ばしても前後左右にかなり余裕があります。
座席は革張りの電動リクライニングシートで、角度に合わせて座席全体が動くため、どの体勢でもゆったりリラックスして過ごすことができます。なお、個別調整も可能です。
また、カップホルダーのほか大型のテーブルも内蔵されており、お弁当を広げてもドリンクを置ける程度に余裕があります。
また、この車両はレギュラー車両よりも床面が72センチ高く設定されており、大型窓とも相まって眺めも楽しめます。
さらに、運転席もガラス張りになっているため、先頭車両に乗った際の展望はピカイチです。
こちらはいわゆる普通車に相当するシートですが、まず座席間隔がJRのグリーン車並みに広く設定されており、足元には余裕があります。
さらに、全席がバックシェル型のシートになっていることから、後ろの座席に気兼ねせず座席をリクライニングできる点は安心感があります。
このほか、フットレストや背面テーブル、カップホルダーは各座席に設置されています。
始発から乗り通すと2時間ほどかかる道中、コンセントやWi-Fiの状況は気になるところですが、ひのとりでは全席にコンセントがあり、Wi-Fiも完備されていました。スマホやPCを広げての利用も快適です。
旅行の際にはスーツケースなどの大きめの荷物の置き場所に困ることがありますが、ひのとりには大型の荷物を安心して預けられる無料のロッカーが複数設置されています。鍵式のロッカーに加え、手元の交通系ICカードをキーにできるICカード式ロッカーもあり、荷物の心配をしなくて良い点に安心感がありました。
また、車内の無料Wi-Fiに接続すると、雑誌の読み放題サービス等も利用できる点も嬉しいポイントでした。ほかにも、気分転換などにもちょうどよいベンチスペースがデッキに設置されています。
このように、新幹線よりは長い移動時間ですが、その分ゆったりとくつろいで時間を有効活用できる設備が盛りだくさんでした。
ひのとりには「カフェスペース」が設置されており、挽きたてのコーヒーや紅茶を楽しめたり、ちょっとしたスイーツを販売する自販機が設置されています。車内で挽きたてコーヒーが飲めるのはなかなか面白い体験でした。ホットコーヒーを飲める方はぜひ一杯いかがでしょうか。
また、カフェスペースではキーホルダーなどのグッズも販売されているほか、カフェスペースとは別にドリンクの自販機も設置されています。
一方で、お弁当など食事の販売はありませんので、食事の際は乗車前に購入することをお忘れなく(この記事の最後に「ひのとり弁当」について触れています!)。
最後に、この列車を利用する際の料金や必要な切符についてご紹介します。
この列車の利用には、「乗車券」(紙の切符やICOCAなどのICも可)に加えて「特急券(特急料金+特別車両料金)」が必要です。また、この列車は全席指定席のため、事前の特急券購入時に座席を指定します。近鉄の「週末フリーパス」を利用する際は、「特急券」のみ購入すればOKです。
この列車の特急券は、特急料金に加えて特別車両料金が必要で、一例として大阪難波~名古屋の運賃・料金は下表の通りです。参考に、新大阪~名古屋の新幹線料金との比較も掲載します。
近鉄特急 ひのとり |
乗車券 | ¥2,860 | 切符やICOCAなどの交通系IC等 |
---|---|---|---|
特急券(プレミアムシート) | ¥2,830 | 特急料金¥1,930+特別車両料金¥900 | |
特急券(レギュラーシート) | ¥2,130 | 特急料金¥1,930+特別車両料金¥200 | |
【参考】 JR新幹線 |
新大阪~名古屋の乗車券 | ¥3,410 | – |
のぞみ普通車指定席特急券 | ¥3,270 | (通常期) |
ひのとりに乗車して感じた実際のトコロをご紹介してきましが、ここでは名阪間の移動で有力な選択肢のひとつとなる、東海道新幹線の新大阪~名古屋間との価格や所要時間を比較します。
ひのとり | 新幹線 | 差 | ||
---|---|---|---|---|
価格 | レギュラーシート vsのぞみ普通車指定席 |
¥4,990 | ¥6,680 | ¥-1,690 |
プレミアムシート vsのぞみ普通車指定席 |
¥5,690 | ¥6,680 | ¥-990 | |
所要時間(vsのぞみ) | 約2時間 | 約50分 | +1時間強 |
名阪間の所要時間では圧倒的に新幹線に軍配が上がりますが、価格で比べると、プレミアムシートの場合でものぞみの普通車指定席より千円近く安く設定されており、ひのとりに軍配が上がります。
ここまででご紹介したように、ひのとりはまとまった時間をゆったり過ごす工夫にあふれているため、仕事や一休みで敢えてまとまった時間を過ごしたいケースや、時間に余裕があるときはひのとりを使ってみることもオススメです。
また、名古屋や難波から伊勢志摩方面へ向かう方に向けた観光特急の記事もございますので、併せてぜひご覧ください!
近鉄の特急券は、1か月前同日の10:30に発売(予約)開始となります。また、プレミアムシート(特に先頭)は人気なので、予定が決まったタイミングで早め予約することが肝要です。
特急券は駅で購入(予約)できるほか、近鉄の特急券ウェブ予約サービスからも発売開始時刻から予約・購入することも可能です。私は近鉄沿線ではないため、決済までウェブで完結し発券不要なチケットレスで乗車できるウェブ予約が便利でした。ウェブ予約でも、シートマップを見ながら予約できます。
なお、会員登録してウェブ予約サービスを利用すると10%がポイント還元されたため、何度も乗る機会があればウェブ予約から予約するのがお得です。
始発・終着の大阪難波・近鉄名古屋の両駅では、「ひのとり弁当」なるお弁当が販売されています。実は、両駅でメニュー(メーカー)が異なるため、機会があれば2つのお弁当を食べ比べてみると面白いと思います。
ちなみに、大阪難波側は「ひっぱりたこ飯」で有名な淡路屋、名古屋側は幕の内弁当で有名な松浦商店が作られています。
あまり大阪を訪れない方は、キタのターミナル駅である大阪駅(梅田駅)や新大阪駅から、ひのとりが発着する難波駅や鶴橋駅へのアクセスで迷う方もいらっしゃるかもしれません。参考に、これらの駅からの迷いにくいアクセスルートをご紹介します。
まずはひのとりの始発・終着駅の近鉄大阪難波駅へは、新大阪駅・大阪駅・梅田駅ともに地下鉄の御堂筋線(赤色の線)に乗れば乗り換えなし(なんば駅で下車)です。なお、大阪駅と梅田駅は歩いてすぐの位置関係です。
続いて、鶴橋駅の場合は、JR大阪駅から大阪環状線(外回り)が便利です。鶴橋駅には、降りたホームにJRと近鉄の乗換改札があります。
他にもアクセスルートはいくつもありますが、迷ったらこのルートを利用しておけば分かりやすく、間違いがないと思います!
いかがでしたでしょうか? この記事が、名阪間の旅の計画の一助になれば幸いです!
※料金やルールは変更される場合がありますので、必ずご自身でも駅などでご確認ください。