観光特急「青の交響曲」で奈良・吉野の旅! 一人席やグループ席のオススメ座席、車内販売の食事やグッズ、ラウンジ等列車の楽しみ方や見どころに加え、列車の料金や予約方法の実際のトコロを5分でご紹介!
「青の交響曲(青のシンフォニー)」は、奈良の吉野・飛鳥と大阪阿部野橋(天王寺)を片道1時間15分強で結ぶ近鉄の観光特急です。
「上質な大人旅」がコンセプトのこの列車は、基本的には水曜日を除く毎日運行されており、ゆとりあるとシックな車内で、移動時間を快適に贅沢に過ごせる工夫が随所にちりばめられています。この記事では、そんな「青の交響曲」の楽しみ方や気になる予約方法などの”実際のトコロ”を実体験をもとにご紹介します!
関西に縁のある方にとっては、吉野は桜のイメージが強いかと思います。
もちろん、一目千本桜と呼ばれるほどに桜の名所であることは言うまでもないですが、桜のあとも、新緑や紅葉などそれぞれの季節に多彩な自然を楽しめる魅力があります!
私がこの列車で訪れたのは新緑の季節でしたが、京都市内や奈良市内のようなごった返した混雑もなく、落ち着いた雰囲気でのんびり旅行ができるのも魅力の一つだと感じました。
この列車は2+1列のゆったりとした座席配置で、どの席もゆったりした快適な座席です。
1人席から4人用のボックス席(サロン席)まで、人数に合わせて水入らずのひと時を過ごせる点が特徴の一つです。座席については、次の項で詳しくご紹介します!
また、列車の一角には、奈良に関する本が並ぶ「ライブラリ」もあり、沿線の情報収集や会話の種にもぴったりです。
観光列車らしく車内販売も充実しており、列車限定のスイーツや地元の食材を使った軽食、クラフトビールやサイダー等も販売されており、列車併設のラウンジや座席などで食の魅力も楽しめます。
また、キーホルダーなどの記念グッズも数多く取り揃えていました! ラウンジや車内販売については後ほど詳しくご紹介します。
この列車は全席が2+1列配置のデラックスシート(JRでいうところのグリーン車相当の座席)で、前後も幅もゆったりとした座席です。次でご紹介するツイン席・サロン席以外の座席はリクライニングも可能です。各座席の壁際にコンセントは完備されています。
1+2列配置のため、一人旅でも、複数人でのグループ旅でもそれぞれに合った座席を選ぶことができる嬉しさも。
上の写真は、1人用のシートです。
2人旅には以下のような横並びのシートのほか、次の項でご紹介する向かい合わせのツイン席もあります。
この列車には、2~4人のグループ向けに専用の大型のテーブルを挟んだボックス席が設置されています。グループで水入らずの時間を過ごすには最適な座席です。
以下の写真は、2人用の「ツイン席」で、列車内に6か所(12席)設置されています。
ツイン席と以下のサロン席は座席のリクライニングはできないものの、もともと通常の座席よりもリクライニングの角度がついているため、長い時間座っていてもつかれることはありません。
続いて以下の写真が3~4人用の「サロン席」で、列車内に5か所(20席)設置されています。
それぞれ、対象の人数で利用する場合にのみ予約でき、サロン席は3人で利用しても残りの座席にほかの方が来ることはありません。
なお、先ほどご紹介したボックスシート以外の座席は回転できるため、1人席を2列分予約すれば向かい合わせて2人席にしたり、2人席2列分で4人席を作ることも可能です。
この列車の真ん中2号車は、車内販売のバーカウンターとラウンジスペースとなっています。
以下の写真がラウンジスペースの全景です。テーブルを囲む席や向かい合わせのソファ席があります。
座席の車両とは趣が異なるため、リフレッシュにも最適な空間です。
バーカウンターでは列車限定の軽食やドリンク、グッズを購入でき、隣のラウンジスペースや座席で楽しむことができます。
具体的には、オリジナルのケーキセットやアイス等のスイーツ、サンドイッチやカレーといった食事、ドリンクでは紅茶やコーヒーのほか、限定のサイダーやクラフトビールに加え、地酒の飲み比べセットやリキュールなども販売されています。
ラウンジスペースやバーカウンターは発車直後に混み合うため、始発駅で一番乗りで利用するか、橿原神宮を過ぎたころに利用するのがオススメです。広々とした景色を楽しむなら阿部野橋~橿原神宮前、山らしい景色を楽しむなら橿原神宮前~吉野がオススメです。
なお、支払い方法は現金のほかにキャッシュレスも一通りの支払い方法が利用できました。また、バーカウンターは吉野方面では途中の六田駅まで、阿部野橋方面では途中の古市駅を通過するころまでの営業ですので、利用時はご注意ください。
最後に、この列車を利用する際の料金や必要な切符についてご紹介します。
この列車の利用には、「乗車券」(紙の切符やICOCAなどのICも可)に加えて「特急券」が必要です。また、この列車は全席指定席のため、事前の特急券購入時に座席を指定します。
近鉄の「週末フリーパス」を利用する際は、「特急券」のみ購入すればOKです。
この列車の特急券は、特急料金に加えて特別車両料金が必要で、具体的には下表の通りの金額です。
乗車券 | 1,170円 | 切符やICOCAなどの交通系IC等 |
---|---|---|
特急券 | 730円 | 特急料金520円+特別車両料金210円 |
吉野行きの特急はこの列車のほかにも通常の特急列車が運行されていますが、差額は特別車両料金の210円のみですので、せっかく吉野へ行くならぜひ青の交響曲に乗ってみてはいかがでしょうか?
青の交響曲は、吉野に観光客が多く訪れる桜や紅葉の季節にはすぐに予約が埋まる人気の列車です! 近鉄の特急券は、1か月前同日の10:30に発売(予約)開始となりますので、このような繁忙期や、希望の座席がある場合はできるだけ早く予約することが肝要です。
特急券は駅で購入(予約)できるほか、近鉄の特急券ウェブ予約サービスから購入することも可能です。私は近鉄沿線ではないため、決済までウェブで完結し発券不要なチケットレスで乗車できるウェブ予約が便利でした。ウェブ予約でも、シートマップを見ながら予約できます。
なお、会員登録してウェブ予約サービスを利用すると10%がポイント還元されたため、何度も乗る機会があればウェブ予約から予約するのがお得です。
いかがでしたでしょうか? この記事が吉野の旅の計画の一助になれば幸いです。
また近鉄では他にも、大阪・京都・名古屋と伊勢・志摩を結ぶ豪華な観光特急も運行されています。こちらも別の記事でご紹介しています!
あまり大阪を訪れない方は、キタのターミナル駅である大阪駅(梅田駅)や新大阪駅から、青の交響曲が発着する近鉄大阪阿部野橋駅へのアクセスで迷う方もいらっしゃるかもしれません。参考に、迷いにくいアクセスルートをご紹介します。
ポイントは、天王寺駅を目指すことです。大阪阿部野橋駅は天王寺駅の改札を出て徒歩数分の距離にあります。新大阪駅からは地下鉄の御堂筋線(赤色の線)に乗れば乗り換えなし(天王寺駅で下車)です。続いて、大阪駅からはJR大阪環状線か、地下鉄御堂筋線の梅田駅を利用すると天王寺駅まで乗り換えなしです。大阪駅と梅田駅は歩いてすぐの距離です。
他にもアクセスルートはいくつもありますが、迷ったらこのルートを利用しておけば分かりやすく、間違いがないと思います!
※料金やルールは変更される場合がありますので、必ずご自身でも駅などでご確認ください。