博多と由布院・別府を結ぶJR九州の人気観光列車「ゆふいんの森」の車内の様子やオススメ座席、車内販売や予約限定の弁当などの楽しみ方に加え、いつから予約できるかを踏まえた料金や予約方法を5分で解説!
「ゆふいんの森」は、福岡の玄関口の博多と、大分の有名温泉地の由布院・別府を結ぶJR九州の人気観光列車です。
リゾート特急というコンセプトのもと、高級感のある車内は床面が高いハイデッカー構造で車窓から高原や別府湾の景色などをダイナミックに楽しめるほか、車内販売も充実しており、飲食やグッズを楽しみながら移動時間を一層優雅に彩ってくれます。
この記事では、そんなリゾートエクスプレス「ゆふいんの森」に何度も乗った経験を元に、列車の楽しみ方や事前予約必須のお弁当、切符の予約方法などを豊富な写真とともにご紹介します!
ゆふいんの森には実は2種類の編成があり、運行日や便によって使用される編成が異なります。それぞれの車内はこの後ご紹介しますが、ゆふいんの森I世と呼ばれる編成は4両編成で、ゆふいんの森Ⅲ世と呼ばれる編成は5両編成でこちらは若干座席数が多いです。
先ほど、ゆふいんの森には2種類の編成があるとご紹介しましたが、結論としては旅時間を過ごすうえでは、1世と3世に大きな違いはありません。3世のほうが若干新しく、両数や車内のデザインは異なりますが、どちらもハイデッカー構造で車窓は存分に楽しめますし、車内販売も同じように利用できます。
実際、この写真は1世のフロント部分の写真ですが、記事冒頭(ヘッダ部分)の写真は3世のフロントです。パッと見る限り、ほとんど同じですよね(笑)
機会があれば乗り比べてみると面白いですが、基本的にはご自身の旅行プランにフィットする時間を走る列車を選んで間違いありません!
以下、それぞれの車内の様子や座席タイプをご紹介します。
車内の座席は、基本的に2+2列のオーソドックスなリクライニングシートが中心です。
いずれの編成でもゆったりとした座席で長時間の乗車でも快適です。また、座席は回転できますので、4人での旅行時には前後で4席押さえて座席を回転させると向かい合わせにできて快適です。
1世と3世の違いとしては、テーブルの設備が若干異なっていました。
1世の座席ではひじ掛け内蔵のテーブルで、大きさは小ぶりのお弁当などとドリンクをちょうど広げられる程度です。座席を回転させたときにもテーブルが使える点は利点です。
一方で3世は前の座席の背面にテーブルが備わっているほか、ひじ掛け内蔵のテーブルもあり、1世のテーブルよりも大きめですので、テーブル周りの快適さは3世のほうが若干上回ります。
ただし、3世の4号車は他の号車と椅子のモデルが異なり、ひじ掛けのテーブルのみとなります。
また、グループ旅行に最適な4人掛けのボックス席も若干数あって、1世では2ボックス(8席)、3世では4ボックス(16席)設定されています。
こちらはいずれの編成でも座席を挟んで大型のテーブルが設置されていますので、お弁当や飲み物などを広げてゆったり旅を楽しむにはもってこいです。
いずれの編成にも車内販売カウンター(ビュッフェ)があります。車内販売のメニューなどは後程詳しくご紹介します。
そのほか、1世の車内にはフリースペースがあり、ちょっとした気分転換や記念撮影に最適です。
この列車ではJR九州のフリーWi-Fiが利用できますが、充電用の電源はありませんでした。
また、いずれの編成でもスーツケースなどの大型荷物を置けるスペースが座席周りの網棚などとは別に準備されていますので、荷物が増えがちな温泉旅行でも安心です。ただし、ゆふ森は大型スーツケースを持ったインバウンド観光客にも人気の列車なので、後から乗ると荷物を置ける場所が離れた車両になるケースも。そのため、網棚に乗るサイズの荷物でまとめておくほうが快適かと思います…。
この列車の特徴でもある眺望の良さを一層体感するには先頭車両がオススメです。というのも、運転席部分も大きく窓が配置されていますので、先頭車両に乗ると前にも横にも流れる景色を楽しむことができます。
ただし、夕方から夜にかけて走る最終便は、季節や時間帯によって運転席の反射の関係でカーテンが閉められている場合がありますのでご注意を。
また、進行左右での車窓の違いでは、別府湾や由布岳、豊後森機関区跡などが見られるD席側がオススメです。なお、由布岳は、線路が由布院駅の前後でUターンするため、どちら側からも楽しめます。
ゆふいんの森には車内販売カウンター(ビュッフェ)が設置されており、飲食やグッズなどを購入できます。
ドリンクはビールなどのアルコールのほか、ホットコーヒーやお茶(ホット/コールド)、サイダーなど好みに合わせたものが楽しめ、フード類ではアルコールに合うおつまみやケーキ、アイスなど好みや気分に合わせて幅広くラインナップされています。
また、グッズはキーホルダーやタオル、子供向けにはプラレールまで取り扱われており、記念のお土産選びも楽しいです。
列車ごとに若干メニューが異なり、JR九州のゆふいんの森公式ページ[1]に掲載されていますので、事前にプランを膨らませてみてはいかがでしょうか。
この列車では事前予約制の限定弁当も見逃せません。
おおいた和牛をあしらった贅沢なお弁当や、由布院の野菜を楽しめる和をモチーフにしたお弁当など、地域の味を気軽に楽しめるのでオススメです。
メニューや予約方法はゆふいんの森の公式ページ[1]に記載されています。予約にあたっては座席番号が必要ですので、この後ご紹介する切符を購入した後で予約しましょう。
なお、「ゆふいんの森弁当」は若干数当日販売される場合もありました。とはいえ、確実に食べたい場合は予約が確実です!
最後に、この列車の料金と予約方法についてご紹介します。この列車は全車指定席の特急列車の扱いのため、列車に乗るには乗車券と指定席特急券の2枚が必要です。ゆふいんの森の運賃・料金は以下の通りです。
区間 | 乗車券 | 特急券 |
---|---|---|
博多→(久大線経由)→由布院 | ¥3,300 | ¥2,830 |
博多→(久大線経由)→別府 | ¥4,510 | ¥3,230 |
※博多~別府間で乗車券を購入する際に「久大線経由」と伝えることをお忘れなく。2025年4月現在。
また、予約に関しては基本的には特急取る場合と同じ方法で予約ができ、乗車日1か月前の朝10時から全国で一斉に発売されます。
ここでは、ウェブ予約と駅での予約の2つの方法をご紹介します。
こちらが手軽な方法で、JR九州のウェブ予約サービスから予約ができます。座席表を表示してピンポイントで席を選んで予約することもできるため、座席の希望がある際にも活用できます。
また、1ヶ月前の発売からさらに1週間前から「事前申込」をすることもできます。これは、発売開始の1週間前から事前受付し、発売開始となる1か月前の10時から順番に購入処理される方法です。事前申込したから優先されるということではないものの、連休などの混雑が予想される日の列車を予約したい場合は選択肢です。
なお、いずれの場合も予約した切符は乗車前にJR九州の駅の指定席券売機などで発券が必要です。
なお、4人掛けのボックス席は駅購入かつ3人以上の場合のみ発売されますのでご注意ください。
九州に限らず、全国の駅の窓口や指定席券売機でも購入できます。
駅の窓口で予約する場合は、備え付けの申込用紙か口頭で、乗車日と区間、列車名(ゆふいんの森X号)と時刻・人数を伝えれば予約できます。また指定席券売機の場合は、通常の特急同様に「乗継案内」などの画面から乗車区間や時刻を入力することで予約できます。
いかがでしたでしょうか。この記事が皆さんの由布院・別府旅行計画の一助になれば幸いです!
また、同じ博多~由布院・別府では、ゆふ高原の味を五感で楽しむ観光列車(レストラン列車)も運行されています。こちらの記事もぜひご覧ください!