西九州を走る人気の観光列車「ふたつ星4047」の車内の様子や午前・午後それぞれで海側のオススメ座席、イベントや予約販売の弁当やスフレなど楽しみ方に加え、切符の料金や予約方法を5分でわかる記事で解説!
「ふたつ星4047」は西九州の佐賀・長崎を走るJR九州の観光列車です。
佐賀から長崎を結ぶ西九州の周遊ルートは、山を通る西九州新幹線と、有明海沿いを走る長崎本線、大村湾沿いを走る大村線の3ルートありますが、このうちの海沿い2ルートを一日かけて往復でぐるっと回るユニークな列車です。
「西九州の海めぐり列車」のコンセプト通り、行きと帰りで有明海と大村湾の表情豊かな海の車窓と、この地域の「おいしいもの」を存分に楽しめる仕掛けがちりばめられています。この記事ではそんな「ふたつ星4047」に実際に乗車した経験をもとに、この列車の楽しみ方や予約方法などの”実際のトコロ”をご紹介します!
走行ルートと停車駅を地図にプロットしたルートマップは以下の通りです。
この列車の醍醐味は、海沿いの風光明媚な車窓、車内での飲食、各駅や車内でのおもてなしやイベントが大きなポイントです。この項ではこれらのエッセンスをご紹介します。
往路は有明海、復路は大村湾の絶景を車窓から楽しめます!さらに、往復どちらも海がすぐそばの駅で長めに停車し、ホームから楽しめる時間も準備されています!
この列車では事前予約制のグルメが準備されています!往路は佐賀牛をふんだんに使った特製弁当、復路は長崎の有名店の焼きたてスフレをいただくことができます。特に復路のスフレは車内にいい香りが広がるためぜひ予約をオススメします!
また、車内販売のメニューも充実しており、地元のおつまみやスイーツの数々、地酒や地元のリキュールなどのアルコール、コーヒーや地元素材のジュースやお茶など、スタイルに合わせて楽しめます。また、お土産になるグッズもたくさん販売されています。
車内では人数限定の車内体験イベントが開催されます!私が乗車した時は、往路は「佐賀海苔」の試食体験、復路は嬉野茶の飲み比べ体験が開催されていました。アテンダントの方が食材や文化の紹介をしてくださるので、背景知識も踏まえて楽しめる素敵なイベントです。
また、各地の駅でもおもてなしイベントが開催され、おやつから地酒の飲み比べまでそれぞれの駅で工夫された時間は個性があって楽しい時間です。
列車は3両編成で、指定席座席は1,3号車に設定されています。車内の指定席座席表や進行方向・海が見られるオススメ側、眺望の悪い注意が必要な席は以下の通りです。
以下でそれぞれの座席タイプについて詳解しますので、実際の座席位置と見比べてみてください。
列車は全車指定席で、乗車前に必ず指定席特急券の予約が必要です。
指定席は1号車と3号車にあり、通常の特急座席と外を向いたカウンター席の2種類が中心です。
座席はリクライニングのできる2人掛けのテーブル付きの座席で、回転させることで4人のボックス席にすることもできます。
また、2人掛けのカウンター席も20席あり、こちらは車窓を楽しむには絶好の座席です。
この他に、4人掛けのボックスシートが2か所(8席)、1~2人用のカウンター席も4席設置されています。
2号車は「ラウンジ40」として車内販売のカウンターや、乗車中自由に利用できるラウンジスペースとなっています。
車内販売は、飲食・グッズ共にメニューは豊富で、お酒とおつまみでほろ酔い旅をしてもよし、ソフドリとスイーツで優雅なティータイムを過ごしてもよしと、人それぞれな楽しみ方ができます。なお、車内販売メニューはJR九州のふたつ星4047の特設サイトに掲載されているので要チェックです。ちなみに、支払い方法は現金以外にもバーコード決済なども利用できるため便利でした。
私はもっぱら呑み鉄派なので、今回もお酒とおつまみを色々といただきました。中でも面白かったのがおつまみの「わらすぼ」です。有明海のエイリアンと呼ばれる若干グロテスクな見た目ですが、おつまみとしては最高のお味でした。有明海でしか食べられない珍味、ぜひこの機会に試してみてはいかがでしょうか。
先ほどご紹介したように車内販売自体かなり充実しているのですが、さらに見逃せないのが事前予約制の特製弁当とスフレです。専用サイトから乗車3日前までの予約が必須の限定メニューで、朝の往路はお弁当、午後の復路でスフレを予約できます。
私は往路で予約していたお弁当をブランチとして頂きましたが、武雄温泉駅にある「カイロ堂」が手掛けた贅沢な2段重は、朝からお酒が進む最高の逸品でした(笑)
また、復路のスフレは車内でアツアツの状態にして提供されるため、引き渡しの時間には車内に甘いいい香りが…どれだけ食べたくなっても予約していないと食べられないため、ぜひ予約されることをお勧めします。私は今回、復路は前日に急遽予約したためスフレは食べられず…後悔しました。なお、予約サイトへのリンクは、同じくJR九州のふたつ星4047の特設サイトに掲載されています!
この列車ではほかにも、乗車後に先着順で予約しての体験イベントが企画されています。
私が乗車した際は、往路が「佐賀海苔」の試食体験(1000円)と、復路が「嬉野茶」の飲み比べ体験(500円)でした。いずれもラウンジ40で開催され、アテンダントの方がそれぞれの成り立ちや周辺文化などを解説したうえで実食する流れで、勉強にもなり、おいしくもあり、と観光列車らしい面白いイベントでした。
また、このイベントのサブのおすすめポイントとして、イベント開催中は2号車のラウンジがイベント参加者専用となるのですが、ちょうど開催時期が海沿いの車窓が綺麗な小長井駅や千綿駅の前後にかかるため、ラウンジから楽しむ車窓も、イベント参加者だけのお楽しみの一つです。
ぜひ乗車された際はイベントをチェックし、参加してみてください。予約は車内販売のカウンターで先着順で受け付けています!
列車を予約する際に気になるのが、オススメの座席はどこ?という点ですよね。
この列車では、やはり海側の座席がオススメです! 具体的には以下の通り、往路便ではリクライニングシートではA列側が、復路便ではD列側がオススメです。詳しい席番は、上記の座席表をご覧ください。
※往路便は江北駅で進行方向が変わるため、武雄温泉→江北間では進行右側にあたります。
海が見える景色のいい区間は、記事冒頭のルートマップもぜひご覧ください。
また、実際にふたつ星に乗車した旅ログ(乗車記)や、ふたつ星を利用する旅行での準備リストの”実際のトコロ”もご紹介していますので、楽しみ方の一例としてぜひご覧ください!
なお、ドアを挟む座席では戸袋がある関係で窓が小さい席があります。以下の写真でいうと後ろ側の座席がそれにあたります。
具体的にどの番号の座席の眺望が悪いかについては、上記の座席表にグレーでマークしていますので、予約時の参考にご覧ください。
こちらの眺望の悪い席については、指定席券売機(みどりの券売機)のシートマップで購入する際は、注意書きが表示されますので、避けて取ることも可能です。
最後に、この列車の料金と予約方法についてご紹介します。この列車は全車指定席の特急列車の扱いのため、列車に乗るには乗車券と指定席特急券の2枚が必要です。ふたつ星4047の運賃・料金は以下の通りです。
列車 | 区間 | 乗車券 | 特急券 |
---|---|---|---|
ふたつ星4047往路 | 武雄温泉→江北→(長崎線)→長崎 | ¥1850 | ¥2830 |
ふたつ星4047復路 | 長崎→(大村線)→早岐→武雄温泉 | ¥2170 | ¥2830 |
かもめ(参考) | 武雄温泉⇔(西九州新幹線)⇔長崎 | ¥1310 | ¥2290 |
※往復で通る経路が違うため、運賃(乗車券代)は異なります。博多などの別の駅からの遠しで乗車券を購入する際は、購入時に経路(長崎線経由・大村線経由)を伝えることをお忘れなく。(2024年4月時点の金額)
また、予約に関しては基本的には特急取る場合と同じ方法で予約ができ、乗車日1か月前の朝10時から全国で一斉に発売されます。
ここでは、ウェブ予約と駅での予約の2つの方法をご紹介します。
こちらが手軽な方法で、JR九州のウェブ予約サービスから予約ができます。座席表を表示してピンポイントで席を選んで予約することもできるため、海側の座席など希望がある際にも活用できます。
また、1ヶ月前の発売からさらに1週間前から「事前申込」をすることもできます。これは、発売開始の1週間前から事前受付し、発売開始となる1か月前の10時から順番に購入処理される方法です。事前申込したから優先されるということではないものの、連休などの混雑が予想される日の列車を予約したい場合は選択肢です。
なお、いずれの場合も予約した切符は乗車前にJR九州の駅の指定席券売機などで切符を発券する必要がありますのでご注意ください。
九州に限らず、全国の駅の窓口や指定席券売機でも購入できます。
駅の窓口で予約する場合は、備え付けの申込用紙か口頭で、乗車日と区間、列車名(ふたつ星4047)と時刻・人数を伝えれば予約できます。また指定席券売機の場合は、通常の特急同様に「乗継案内」などの画面から乗車区間や時刻を入力することで「ふたつ星4047」を選択して予約することができます。
いかがでしたでしょうか。この記事がふたつ星4047や西九州観光の計画の一助になれば幸いです!
※料金やルールは変更される場合がありますので、必ずご自身でも駅などでご確認ください。