大阪→金沢→飛騨古川・高山→大阪のモデルルートの図

一筆書ききっぷ旅のモデルコースときっぷの買い方解説

JRの「一筆書ききっぷ」の王道モデルコースで、より自由に、お得に旅をしてみませんか?
2024/4/16  2024/8/27

一筆書ききっぷを活用した東京発や大阪発で北陸や東北等を巡る旅のモデルコースと、指定席券売機やみどりの窓口での切符の買い方、実際の操作画面でスムーズに買うためのポイントをイメージや写真とともに解説します!


この記事では、有名な一筆書ききっぷ旅のモデルコースと、その際の切符の発券例をご紹介します。北陸新幹線の敦賀延伸を反映したルートですので、旅の計画の参考にどうぞ!
なお、一筆書き切符そのもののご紹介や基本ルールは以下の参考記事をご覧ください!

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以下では東京や大阪・京都起終点でご紹介していますが、最寄駅などに適宜調整できることもあります。ぜひ路線図とにらめっこしながら計画してみてください!
※実際に発券する際は必ずご自身でもルールなどをご確認の上、間違いのないように購入してください。

京都(大阪)~金沢~東京~京都(大阪)ルート

京都・大阪発で、金沢・東京を経由して戻るルートです。
大阪~金沢~東京~大阪のモデルルートの図。切符は復路の山科で分割します。

乗車券

①京都(大阪)~(東海道・湖西・北陸線)~敦賀~(北陸新幹線)~東京~(東海道線)~山科
②山科→京都or大阪※
※有効期間1日・途中下車不可の切符のため、乗車日と区間に注意。

特急券

①大阪・京都~敦賀:特急サンダーバード
②敦賀~東京:北陸新幹線かがやき・はくたか等
 ※金沢で途中下車する(=改札外に出る)場合は、敦賀~金沢・金沢~東京で分割し2枚購入(特急券は1乗車に1枚必要な点に注意)。この場合は、大阪・京都〜金沢(敦賀乗換)と、金沢〜東京の2枚の特急券を購入します。
③東京~京都・新大阪:東海道新幹線のぞみ等
 ※東京~京都・大阪まで乗車券が続いていれば、在来線経由の乗車券でも東海道新幹線に乗車できます。

京都(大阪)~金沢~飛騨高山~京都(大阪)ルート

京都・大阪発で、金沢・富山・飛騨高山(飛騨古川)を経由して戻るルートです。
大阪→金沢→飛騨古川・高山→大阪のモデルルートの図

乗車券

①京都or大阪~(東海道・湖西・北陸線)~敦賀~(北陸新幹線)~富山~(高山線)~岐阜~(東海道線)~山科
②山科→京都or大阪※
※有効期間1日・途中下車不可の切符のため、乗車日と区間に注意。

特急券

①京都or新大阪~敦賀:特急サンダーバード
②敦賀~富山:かがやき・はくたか
 ※金沢で途中下車する場合は、金沢で分割し、大阪・京都〜金沢(敦賀乗換)と、金沢〜富山の2枚の特急券を購入します。
③富山~飛騨古川or高山:特急ひだ
④飛騨古川or高山~岐阜or京都or大阪:特急ひだ
 ※高山始発の一部特急のみ、岐阜から先大阪方面へ直通しますが、その他は岐阜で普通列車に乗り換えて米原へ。米原からは新幹線も利用可能ですが、新快速でも十分早いです。

東京~京都(大阪)~金沢~東京ルート

東京発で、京都や大阪、金沢を経由して戻るルートです。
東京→京都・大阪・金沢→東京のモデルルートの図

乗車券

①東京~(東海道線)~山科~(湖西線・北陸線)~敦賀~(北陸新幹線)~東京
②山科→京都or大阪※
③京都or大阪→山科※
※有効期間1日・途中下車不可の切符のため、乗車日と区間に注意。

特急券

①東京~京都or新大阪:のぞみ等
②京都or大阪~敦賀:特急サンダーバード
③敦賀~東京:かがやき・はくたか 金沢で途中下車する場合は、敦賀~金沢・金沢~東京で分割(ケース1と同様)

東京~仙台~東京ルート

東京発で仙台に向かうルートで、往復新幹線を利用するよりも割安です。
東京→仙台→東京の一筆書き切符モデルルートの図

乗車券

①上野~(常磐線)~仙台~(東北新幹線)~大宮~(東北新幹線)~大宮~(京浜東北線)~西日暮里 
※東京都区内発着となるため、上野や東京から(まで)乗り降りも可能(途中下車は不可)
この区間を土日で利用する場合は、乗車券は「週末パス」というフリーパスを利用する方が安くなります(前日までの購入・お盆などの多客期は使えないなどの制約あり)。

特急券

①上野~仙台:特急ひたち(約4.5時間)
②仙台~上野:はやぶさ等

東京~仙台~盛岡~秋田~新潟~東京ルート

東北地方から新潟をぐるっと回るスケールの大きめの旅行ですが、秋田の新幹線往復よりは安いです。羽越線は鶴岡やあつみ温泉で途中下車しても面白いです。
東京→仙台→盛岡→秋田→新潟→東京のモデルルートの図

乗車券

①東京~(東北・秋田新幹線)~秋田~(羽越線)~新潟~(上越新幹線)~大宮
②大宮~東京※
※有効期間1日・途中下車不可の切符のため、乗車日と区間に注意。

特急券

①東京~秋田:東北・秋田新幹線こまち(仙台や盛岡で途中下車する場合は適宜特急券を分割して購入)
②秋田~新潟:特急いなほ(グリーン車の座席がかなり快適)
③新潟~東京:上越新幹線とき

変わり種ルート

ここでは、参考(又は笑い話)として、実際に私が旅した変わり種ルートをご紹介します。

九州から北陸まで駅弁巡りの旅

以下の記事では九州から北陸までを一筆書き切符で巡った旅ログをご紹介しています。長ーい一筆書き切符の旅を楽しみ方の実際のトコロはこちらもぜひご覧ください。

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みどりの窓口での買い方

一筆書き切符は駅の窓口で買うのが一番便利で確実です。
その際は発券したいルートについて、以下の例のように路線と分岐駅を紙に書いて渡すとスムーズに発券してもらえます。モデルコースの場合、乗車券の項で記載した書き方を真似すればOKです。

東京から大阪へ、富山と飛騨高山を経由するルートの例
(乗車券)「〇月〇日 東京→北陸新幹線→富山→高山線→岐阜→東海道線→大阪」と書く

特急券もまとめて買う場合は、乗車列車も書いておくとスムーズです。大きな駅では切符の申込用紙があるのでそちらに記載するのがオススメです。

指定席券売機(みどりの券売機)での買い方

大前提として、指定席券売機(みどりの券売機)は、最短路線の切符を発券することは得意な一方、遠回りする経路の発券は苦手です。
ただ、比較的シンプルな方法として、①特急列車を3列車まで乗り継いで完結 ②乗車駅と下車駅が異なる経路の2条件を満たせば券売機でも購入できる場合があります

以下で具体的な画面を利用して、明日から利用開始の東京→金沢→京都→東京のルートのメインの一筆書き切符(大人1枚)を発券してみます。
エリアや会社によって少しずつ画面は異なりますが、ポイントを押さえれば現地で画面を見て対応できると思います。注意点はそれぞれの項でご紹介しますが、見出しの末尾に★がついているところが要注意です。なお、画面は東京エリアのJR東日本の券売機の写真です。

操作の考え方と概略

乗換3回で東京~金沢~京都~東京と戻ってくる必要があるため、具体的には以下の乗継経路を想定して購入します。
「上野→(北陸新幹線)→敦賀 乗換→(特急サンダーバード)→京都 乗換→(東海道新幹線)→品川」

  1. 特急券のことは気にせず、途中下車せずまっすぐ東京に帰ってくる経路を選択することがポイントです。乗車券自体は途中下車できるため、発券してしまえば富山や金沢でも降りることができます。特急券は別に購入します。
  2. 「上野→品川」の乗車券を作ることになりますが、距離が200キロ以上あるため発券時は「東京都区内→東京都区内」の切符となります。その結果、この切符で東京から乗車したり、下車したりできるようになるわけです(値段も変わりません)。
  3. 「京都駅で途中下車しない」と選択することで、一筆の切符を発券できます。途中下車しない場合は、この一筆書き切符だけで京都で新幹線に乗り換えられますし、実際は京都駅で途中下車する場合、この切符を作った後に別で山科→京都、京都→山科等の切符を発券します
    ただし、最近になり他駅発の近距離切符が券売機で発券できないケースが増えているため、山科⇔京都では券売機で発券できないケースも。難しい場合は素直に窓口での発券をお願いしましょう。

券種と利用開始日、人数を選択

まずは「乗車券」の購入画面を選択し、切符の利用開始日と人数を選択します。
以下、画面の写真はスライドすることで次の画面を表示できます

特急を利用する経路を選択★

目的地まで利用する列車は「特急(新幹線または在来線)等を利用する」を選択します。「普通列車のみ」を選択すると途中で発券できなくなります。
特急(新幹線または在来線)等を利用するを選択します

乗車券の開始駅と特急の乗車開始駅を入力★

乗車券の開始駅と特急に乗る駅を選択しますが、今回の切符では必ず「上野駅」とします。
このまま発券すると乗車券の開始駅が「東京都区内」発になるため、東京や品川等の都区内の駅からはどこからでも乗車できます(値段も変わりません)。乗車駅と降車駅が一致してしまうと発券できなくなるため、それを回避するための工夫です。
※JR西日本の駅などでは、「その他の駅」を選択できない場合があります。その場合はみどりの窓口で発券する必要があります。

上野駅から上越・北陸新幹線に乗る経路を選択

北陸新幹線で金沢方面へ向かうため、「上越・北陸新幹線を利用」を選択します。
上越・北陸新幹線を選択します。

北陸新幹線の降車駅を選択★

北陸新幹線の降車駅は必ず「敦賀」を選択します。
たとえ金沢や富山で途中下車する場合でも、乗り換え3回で東京に戻らなければならないため、まっすぐ東京に帰ってくる乗継経路を選んで発券する必要があります。なお、乗車券は途中下車できるため、金沢などで降りることはできます

敦賀からサンダーバードに乗り換えて京都までの経路を選択

続いて、1回目の乗り換え選択です。敦賀からはサンダーバードに乗り換えて京都駅まで乗車する経路を選択します。

京都から東海道新幹線に乗り換えて品川まで乗車し、ここで降車する経路を選択

続いて、2回目の乗り換え選択です。京都からは東海道新幹線に乗り換えて品川駅まで乗車し、降車する経路を選択します。

ここまでの経路を確認します。

ここまで正しく選択できると、上野~敦賀~京都~品川の経路が提案されるはずです。
※画像は着駅が「東京」となっていますが、別の機会に撮影したためです。ご容赦ください…。
経路を確認し「選択」をタップします

京都駅での途中下車の有無を選択★

京都駅で途中下車するか否かを問われますが、必ず「途中下車しない」を選択します。「途中下車する」を選択すると山科⇔京都の重複区間の切符が別に必要になり、一筆書き切符が発券ができなくなります。
京都駅で途中下車する場合は、この後に改めて山科⇔京都の切符を発券してください。
京都駅では「途中下車しない」をタップします

乗車券種などを選択して支払い、発券して終了です!

最後に「片道乗車券」や発券されるきっぷを確認していざ購入です。
確認画面では冒頭ご紹介した通り「東京都区内→東京都区内」と置き換わっているはずです

この後、必要に応じて重複区間になる「山科→京都」などの切符を発券します。

プロフィール

とっち

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  • 関東在住のIT関係の会社員男
  • 総合旅行業務取扱管理者資格所持
  • 休み、ワーケーション、仕事帰り…隙あらば、ふらっと出かけます
  • 旅の信条は、リーズナブルに快適・満足な旅にすること
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